株式会社サワダ製作所 代表取締役 澤田 浩一 の日記 | 経営者会報 (社長ブログ)
株式会社サワダ製作所 代表取締役 澤田 浩一 の日記です
2006年05月31日(水)更新
ホームページの更新スピード
弊社ではホームページを通した売上げが最近伸びています。
中々内容を更新できないのが悩みですが、
Webは「いかにお客さまに適切な情報を早く発信するかが命」というところがあるように思います。
そのためには、どのような情報がお客さまは必要なのか、トライ・アンド・エラーを繰り返して更新のスピード(回転)を早めてやる必要があります。
ホームページを更新するプロセスを見てみると、弊社の場合、
1.どのような内容にするか企画を立てる
2.原稿作成とチェック
3.社内での承認をもらって、HP作成業者に依頼
(弊社では外部の業者さんに依頼しています)
4.HP作成業者さんの作業
5.出来上がったホームページのチェック
6.UP
という、プロセスでしょうか。
よくあるのが企画から原稿作成までが時間がかかり、そこで仕事が止まっている、という状況・・・・・
いわば「企画」というプロセスがボトルネックになっています。
ボトルネックとは、プロセスで負荷が一番かかっているところで、このプロセスの速度以上にはスピードがあがらないことを意味します。
この場合は「企画」というプロセスがボトルネックですから、そのためホームページの更新が進まず、情報の発信時期を逃してしまいます。
カタログ作成の場合は、この「企画」のプロセスが大事です。
企画の良し悪しでカタログが決まってくる。
ですがホームページ作成の場合は、さっさと企画を立てて原稿を書き、あとはHP作成業者にまかしてしまう、
言い換えればボトルネックを意図的にHP作成業者というプロセスにしてしまう、
更新スピードを上げるにはそういったプロセスのコントロールが必要になると思います。
2006年05月30日(火)更新
製造業、中小企業のためのWeb.2.0
「Web2.0」、という言葉を最近知りました。
(参考:梅田望夫著「Web進化論」
得てして町工場の経営者にはコンピュータやネットの世界というものはなじみが薄い。
出てくる用語自体がカタカナ文字で、意味がよくわからないことが多い。
私がパソコンを使い始めたころはNECの98シリーズが全盛の頃で、メモリやハードディスクの容量も少なく、パソコンをつないでネットワークを組む、ということもありませんでした。
売掛金の管理を「Lotus1-2-3」という表計算ソフト(今で言えばExcel)を使ってフロッピーディスクにデータを書き書きしながら使っていたのを思い出します。
当時の「Lotus1-2-3」が定価98,000円。 パソコン自体がプリンタもそろえると40万も50万円もしていた時代です。
現在はどうでしょう?
パソコンの価格も下がり、インターネットにいつでもアクセスでき、パソコンでメールがないと仕事にならない。
また誰もがブログなどで情報発信を行い、Googleの検索機能を使えば情報を集められ(しかもコストをかけずに!)、ネットワーク上にコミュニティを作り、オープンリソースを利用して低額で社内に必要なシステムを開発する、そんな風になっています。
町工場の経営者は、こういう状態をどのように受け止めれば良いでしょう?
また日々の商いにいかせるのでしょうか?
6月30日「e製造業の会」の村上 肇氏とブラシビレッジ村長の加藤克典氏がWeb2.0について語ってくれるそうです。
しかもわかりやすく。
e製造業の会主催セミナー
製造業、中小企業のためのWEB2.0講座&村上VS加藤 WEB2.0、ロングテール対決!
何か経営上のヒントを得られるのではないか、そんな期待を私は持っています。
ちなみにこのブログを見て申し込まれた方は1000円の割引があります。
申し込みフォームの「紹介」をチェックして、その旨お知らせください。
2006年05月29日(月)更新
生産改善における対立関係
とある企業で生産技術ばかりしてきた人と話をする機会を持ちました。
ラインの自動化を図れば生産効率は上がるけれども、現場で作業している人には抵抗が多い。
2~3ヶ月後には効果がでるのは判ってはいるが、それをいくらグラフや図表で示してもわかってもらえない。
と、言うお話でした。
そこには、
「経験から得られた現場の今のやり方が一番生産効率を上げることができる」
VS
「生産技術の理論と経験に裏打ちされた方法で効率を上げる」
という組織の中での対立関係があります。
ただお互いの共通目標は、「収益を上げる」という点で一致しています。
製造現場でよく見られるこの手の対立関係をうまく解消できるかどうか、生産改善活動をうまく行う鍵のような気がします。
2006年05月26日(金)更新
3Sと目標
目標管理制度で、目標を立てる場合、
「○○(何を)を△△という方法(あるいは手段)で達成したい。
その場合、目標値として××というところまで達成したい」
の××が目標となる。
例えば
「3Sの推進を今年は行いたい、そのためにA区画の棚に何が入っているかを示すラベルを貼りたい。 7月31日までにそれを行って、A区画の棚に置いてある部材をすぐに取り出せるようにする。」
という場合は、「すぐに取り出せる(例えば○分以内に)」ということが目標値になる。
○分以内、という設定が出来ないのであれば、7月31日という期限を目標値にしてもかまわない。
ところが目標設定でよく見るのが、「ラベルを貼る」ということを目標値としてあげることだ。
ラベルを貼ることで何がどうなるのか、手段が目標に摩り替わっている。
2006年05月25日(木)更新
あいさつの練習と3つの誓い
「要るものと要らないものを分け、要らないものは捨てる」
「要るものをいつでも取り出しやすく、また元に戻しやすいようにする」
「職場をいつも綺麗にする」
これらの3Sの根底に流れているのはなんでしょうか?
それはやはり「決められたことをキチンと守る」ということだと私は考えています。
朝礼で、「お客さまがきたらキチンとあいさつしよう」とあいさつの練習をしました。
決められたことをキチンと守る、のひとつです。
もうひとつ。
先日の大阪生産革新研究会のキックオフ大会で唱和した3つの誓いを、社員全員で唱和しました。
・昔のことは言わない
・他人のことは言わない
・やりもしないで、出来ないとは言わない
ほんのちょっとしたことだけど、これらが根付いてくると社風が変わっていく、
そう考えています。
2006年05月24日(水)更新
コミュニケーション能力の向上
明大生さんからの質問です。
<質問>
最近、自分の目標の「起業家になる」ために謙虚さを身に付けようと努力しています。
それでは、質問させていただきます。
「商い」をする上でコミュニケーション能力は、とても大切だと思うのですが、その能力を向上させるにはどうすればいいのでしょうか? (明大商学部3年 遠藤正人さんより)
・情報発信を自分からどんどんしていきましょう。
ブログを書いているとわかりますが、自分の言いたいこと、考え方が自然と整理されていきます。 コミュニケーションをしていく上でしっかりした自分の考えを持っておくことは大切です。
・英語を使う機会を増やしましょう。
英語は多くの国で使われるコミュニケーション・ツールですが、言葉の構造上、自分の意見を明確にすることやロジカルな思考が求められます。 これも使っていると自分の言いたいことがなんだろう、と考えます。 また異文化の考え方を知る、貴重な機会です。 英語は苦手、とか言わずに是非使う機会を作ってみてください。
・年長の人と良く話しましょう。
当然、言葉の使い方、話の間合いの取り方、自分の意見の伝え方に気を使うことになります。
また年長の人の考え方を知ることも大切だと思います。
余談ですが、歳も20代でクリニックにいた時、院長から商工会議所の青年部会への参加を勧められたことがありました。 ボランティアということで、きっとお金もかかるだろうし、自分のプライベートな時間も取られるから嫌だなと思って、断りました。 断った後、院長から逆鱗に触れた記憶があります。
今から考えれば、院長は私のことを考えた上で、若手の経営者や後継者に接することで経営的な姿勢を学んで欲しい、という心づもりだったのだと思います。 その後その話は二度とされませんでしたが、受けておけばよかったなぁ、と今でも思っています。
2006年05月23日(火)更新
㈱イワサキさまを訪問して、3Sに学んだこと
昨日、板金加工を中心として、オフィス・店舗・学校施設用家具の企画から生産までを一貫して行っている㈱イワサキ(大阪市住ノ江区)さんを見学させていただきました。
2000年より生産革新を進め、3S(整理・整頓・清掃)も徹底してされています。
改革前は、来客があっても油で靴が汚れるので、靴を履き替えてもらったり、埃が工場内に立つのをジョウロで水を撒いて、抑えていた、という状態だったそうです。
では今はというと、床も油はもちろん、染みひとつ無く綺麗な状態です。
毎朝社員の皆さんが(モップを使うのではなく)膝をついて床を掃除されているそうです。
ここまで徹底することが3Sを進めていく上で大事なのでしょう。
短時間の工場見学でしたが、一番印象に残ったのは、
・3Sを進める上で全員参加の勉強会を開き、そこからは社員の皆さんがグループごとに自主的に活動を行ってきたこと。 決して上からの押し付けで行っているわけではないこと。
・3Sには外部の目が大事。 毎日進めていくと、どこまで進んだのかが自分達でもわからなくなる。 そういう時、コンサルタントの先生に診て貰うことで、定期的なチェックが入り、改革が進む。
・トップは社員にまかせることが大事。
イワサキさんのコンサルタントをされている㈱メック推進センターの久保先生のお話では、「この会社はトップをはじめ、経営幹部が社員にまかせるのがうまい会社。 3Sはできたところをほめてあげることが大事です。」と言われていました。
オフィスも家具の企画~製造をされている会社らしく雰囲気の良い、作業のしやすそうなオフィスでしたが、オフィスのデザインも社員からの提案だそうです。
他にもいろいろ勉強になりましたが、㈱イワサキさま、㈱メック推進センターの久保先生にはこの場を借りてお礼申し上げます。
2006年05月20日(土)更新
大阪生産革新研究会
2006年05月18日(木)更新
明治大学商学部3年 島田純さんからの質問
不幸にも事業を行っていく上で従業員を解雇せざるを得ないと判断する場合、どういった基準があるのでしょうか」 (明治大学商学部3年 島田純さんより)
このご質問は業績が悪化して、退職勧告をしないといけないまでになったとき、どういう基準でそれを行うのか、といった意味でしょうか?
おそらく皆さんは労務管理の本も読んでおられると思うので、解雇するまでに踏まなければいけない手順はご存知のことだと思います。
もし弊社がそこまでの状態で他に手がないのであれば、弊社のような小さな規模の場合、取引先や社員に債務を支払える内に廃業を視野にいれるべきだと考えています。
もちろんそうならないよう経営者は努力すべきです。
ご質問が日常の事業を営んでいる場合のことであれば、そういう基準はありません。
どこかで読んだのですが、こんなことを書いてあったのを覚えています。
「人を90%解雇しないと思うのと100%解雇しないと思うのでは違う。」
100%解雇しないとなると、人を新しく雇うとき、どういう人であれば良いか、そのことを真剣に検討します。 もちろん最初から解雇することを前提で雇う人はいないでしょう。 ですが100%解雇しないとなると、どういう人が会社に必要か、真剣に考えます。
マネージャークラスの人でこちらから辞めてもらったことがありました。 入っていただいたときに「こういうことは必ずしてください」、とお互いが確認していたのに、どうしても出来なかったからです。
何度もチャンスは与えましたが、本人の能力からは無理でした。 お客さんへの対応が明らかにまずい、ということもありました。
このままでは会社の業績に影響しかねなかったので、本人と話し合い退職していただきました。
このケースは採用時の完全な判断ミスだと思っています。 本人にとっても悪いことをしたと今でも後悔しています。
流れを整理できないまま、思いつくままに別なことを書きます。
サラリーマンをしていたころ、女性が多い職場で、女性職員同士の確執がありました。 社内の雰囲気は悪く、そのうち社員の持ち物の盗難騒ぎまで起き、毎日出社するのが嫌になるくらいでした。 誰もが何とかしたいと思っても、無力感とやるせなさだけが漂っていました。
小さな会社の場合、職場の雰囲気を悪化させたり、和を崩して人間関係を悪化させる人、言うべき場が提供されているのに、ひたすら陰で不平不満や悪口を言う人がいると、会社の業績が悪化することがあります。
お互いが違う意見を述べ合って、それが異なる見解でも、会社の向かう方向を理解して、すべき仕事に向いてくれていれば良いのですが、お互い口も利かない、挨拶もしない、サボタージュをする、そのあたりまでくると手が付けられません。
その場合は「すべき仕事」「達成すべき目標」に焦点を当てて、協力してお互い仕事が出来るかどうか、ということを話合うことになります。
とことん話し合って、それでも仕事や会社の目標に焦点を当て続けられるかどうか、最終的にはそれは本人次第だと思います。
私は口が悪い方なので、時に社員に厳しい言葉を浴びせることがありますが、でもどうか乗り越えていって欲しい、そう思っています。
<補足質問>
将来を嘱望している従業員が退職を申し出たとき、どんな行動をされますか。
100%解雇しないということは、入った人をどう育てるのか、につながります。
会社にはマネジメントは苦手だけど、実務は得意という人もいれば、パソコンはどうしてもダメという超ベテランもいます。 その人に合せてどう仕事をしてもらうのか、もっと結果を出してもらうにはどうすれば良いのか、そのことを考えていくことになります。
弊社は目標管理制度を取り入れていますが、目標設定を行うとき大事なのはあくまで「その人の今いる位置から目標を見る」、ということだと思います。 出来もしない目標を押し付けても人は育たないでしょう。
そして目標についての日々の話し合い、前を向いて仕事をしていくこと、こういうことが上司と部下との間で出来ることが大事だと思います。
時には優秀な人は会社からスピンアウトするでしょう。 そういう場合、私は応援したいと思っています。
いつも社員に言っていることがあります。
「この会社がいつもでもあると思うな。 万が一ここが潰れても、どこにでもいける力をつけなさい」と。
みなさんへの答えになったでしょうか?
2006年05月16日(火)更新
社員の退職願いに接して
古参の社員が退職願いを出してきた。
辞めて欲しくはなかったので、そのための提案を出してみたが、本人は受け入れなかった。
会社が新しい方向へ向かおうとするときに、どうしても社員は抵抗を感じる。
そういう場合、なぜこういう方向に行くのかをとことん話してわかってもらうしかない。
時には実際に動いてもらって体験してもらうこともある。
しかしそれでもお互いの道を違えないといけないときもある。
社長の仕事は、お互いの道が違うのを痛みを感じながらも受け入れつつ、それでも会社の立場と方向を明確にした上で、どこまでも誠実に対応することだと思っている。
だがいくら体験してもやはりつらい。
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