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2006年05月24日(水)更新

コミュニケーション能力の向上

明大生さんからの質問です。



<質問>
最近、自分の目標の「起業家になる」ために謙虚さを身に付けようと努力しています。
それでは、質問させていただきます。
「商い」をする上でコミュニケーション能力は、とても大切だと思うのですが、その能力を向上させるにはどうすればいいのでしょうか? (明大商学部3年 遠藤正人さんより)


・情報発信を自分からどんどんしていきましょう。 
ブログを書いているとわかりますが、自分の言いたいこと、考え方が自然と整理されていきます。 コミュニケーションをしていく上でしっかりした自分の考えを持っておくことは大切です。

・英語を使う機会を増やしましょう。
英語は多くの国で使われるコミュニケーション・ツールですが、言葉の構造上、自分の意見を明確にすることやロジカルな思考が求められます。 これも使っていると自分の言いたいことがなんだろう、と考えます。 また異文化の考え方を知る、貴重な機会です。 英語は苦手、とか言わずに是非使う機会を作ってみてください。

・年長の人と良く話しましょう。
当然、言葉の使い方、話の間合いの取り方、自分の意見の伝え方に気を使うことになります。
また年長の人の考え方を知ることも大切だと思います。

余談ですが、歳も20代でクリニックにいた時、院長から商工会議所の青年部会への参加を勧められたことがありました。 ボランティアということで、きっとお金もかかるだろうし、自分のプライベートな時間も取られるから嫌だなと思って、断りました。 断った後、院長から逆鱗に触れた記憶があります。
今から考えれば、院長は私のことを考えた上で、若手の経営者や後継者に接することで経営的な姿勢を学んで欲しい、という心づもりだったのだと思います。 その後その話は二度とされませんでしたが、受けておけばよかったなぁ、と今でも思っています。

2006年05月23日(火)更新

㈱イワサキさまを訪問して、3Sに学んだこと

昨日、板金加工を中心として、オフィス・店舗・学校施設用家具の企画から生産までを一貫して行っている㈱イワサキ(大阪市住ノ江区)さんを見学させていただきました。

2000年より生産革新を進め、3S(整理・整頓・清掃)も徹底してされています。
改革前は、来客があっても油で靴が汚れるので、靴を履き替えてもらったり、埃が工場内に立つのをジョウロで水を撒いて、抑えていた、という状態だったそうです。

では今はというと、床も油はもちろん、染みひとつ無く綺麗な状態です。 
毎朝社員の皆さんが(モップを使うのではなく)膝をついて床を掃除されているそうです。
ここまで徹底することが3Sを進めていく上で大事なのでしょう。

短時間の工場見学でしたが、一番印象に残ったのは、

・3Sを進める上で全員参加の勉強会を開き、そこからは社員の皆さんがグループごとに自主的に活動を行ってきたこと。 決して上からの押し付けで行っているわけではないこと。

・3Sには外部の目が大事。 毎日進めていくと、どこまで進んだのかが自分達でもわからなくなる。 そういう時、コンサルタントの先生に診て貰うことで、定期的なチェックが入り、改革が進む。

・トップは社員にまかせることが大事。 

イワサキさんのコンサルタントをされている㈱メック推進センターの久保先生のお話では、「この会社はトップをはじめ、経営幹部が社員にまかせるのがうまい会社。 3Sはできたところをほめてあげることが大事です。」と言われていました。
オフィスも家具の企画~製造をされている会社らしく雰囲気の良い、作業のしやすそうなオフィスでしたが、オフィスのデザインも社員からの提案だそうです。

他にもいろいろ勉強になりましたが、㈱イワサキさま、㈱メック推進センターの久保先生にはこの場を借りてお礼申し上げます。

2006年05月20日(土)更新

大阪生産革新研究会

本日、大阪生産革新研究会(OPI)のキック・オフ大会が行われました。
大阪の中小企業8社が集まり、お互いが切磋琢磨しながら3Sを中心とした改善活動を行っていきます。

来賓として大阪リエンジニア研究会の枚岡合金工具㈱古芝副社長様や新生紙化工業㈱吉田社長様からも会員各社に対し、励ましのお言葉を頂きました。 ありがとうございます。 

また、これからOPIを指導される大山先生からは、こんな言葉を頂きました。


問題とはあるべき姿と現実との差のことだ。

製造業としてのあるべき姿を描き、現実を見据えてながら、その差を一歩ずつ埋めていこうと思います。



OPIキックオフ

2006年05月18日(木)更新

明治大学商学部3年 島田純さんからの質問

<質問>
不幸にも事業を行っていく上で従業員を解雇せざるを得ないと判断する場合、どういった基準があるのでしょうか」   (明治大学商学部3年 島田純さんより)


このご質問は業績が悪化して、退職勧告をしないといけないまでになったとき、どういう基準でそれを行うのか、といった意味でしょうか?

おそらく皆さんは労務管理の本も読んでおられると思うので、解雇するまでに踏まなければいけない手順はご存知のことだと思います。

もし弊社がそこまでの状態で他に手がないのであれば、弊社のような小さな規模の場合、取引先や社員に債務を支払える内に廃業を視野にいれるべきだと考えています。
もちろんそうならないよう経営者は努力すべきです。

ご質問が日常の事業を営んでいる場合のことであれば、そういう基準はありません。


どこかで読んだのですが、こんなことを書いてあったのを覚えています。
「人を90%解雇しないと思うのと100%解雇しないと思うのでは違う。」

100%解雇しないとなると、人を新しく雇うとき、どういう人であれば良いか、そのことを真剣に検討します。 もちろん最初から解雇することを前提で雇う人はいないでしょう。 ですが100%解雇しないとなると、どういう人が会社に必要か、真剣に考えます。

マネージャークラスの人でこちらから辞めてもらったことがありました。 入っていただいたときに「こういうことは必ずしてください」、とお互いが確認していたのに、どうしても出来なかったからです。 
何度もチャンスは与えましたが、本人の能力からは無理でした。 お客さんへの対応が明らかにまずい、ということもありました。

このままでは会社の業績に影響しかねなかったので、本人と話し合い退職していただきました。
このケースは採用時の完全な判断ミスだと思っています。 本人にとっても悪いことをしたと今でも後悔しています。


流れを整理できないまま、思いつくままに別なことを書きます。

サラリーマンをしていたころ、女性が多い職場で、女性職員同士の確執がありました。 社内の雰囲気は悪く、そのうち社員の持ち物の盗難騒ぎまで起き、毎日出社するのが嫌になるくらいでした。 誰もが何とかしたいと思っても、無力感とやるせなさだけが漂っていました。

小さな会社の場合、職場の雰囲気を悪化させたり、和を崩して人間関係を悪化させる人、言うべき場が提供されているのに、ひたすら陰で不平不満や悪口を言う人がいると、会社の業績が悪化することがあります。 

お互いが違う意見を述べ合って、それが異なる見解でも、会社の向かう方向を理解して、すべき仕事に向いてくれていれば良いのですが、お互い口も利かない、挨拶もしない、サボタージュをする、そのあたりまでくると手が付けられません。

その場合は「すべき仕事」「達成すべき目標」に焦点を当てて、協力してお互い仕事が出来るかどうか、ということを話合うことになります。

とことん話し合って、それでも仕事や会社の目標に焦点を当て続けられるかどうか、最終的にはそれは本人次第だと思います。 
私は口が悪い方なので、時に社員に厳しい言葉を浴びせることがありますが、でもどうか乗り越えていって欲しい、そう思っています。


<補足質問>
将来を嘱望している従業員が退職を申し出たとき、どんな行動をされますか。


100%解雇しないということは、入った人をどう育てるのか、につながります。

会社にはマネジメントは苦手だけど、実務は得意という人もいれば、パソコンはどうしてもダメという超ベテランもいます。 その人に合せてどう仕事をしてもらうのか、もっと結果を出してもらうにはどうすれば良いのか、そのことを考えていくことになります。

弊社は目標管理制度を取り入れていますが、目標設定を行うとき大事なのはあくまで「その人の今いる位置から目標を見る」、ということだと思います。 出来もしない目標を押し付けても人は育たないでしょう。
そして目標についての日々の話し合い、前を向いて仕事をしていくこと、こういうことが上司と部下との間で出来ることが大事だと思います。

時には優秀な人は会社からスピンアウトするでしょう。 そういう場合、私は応援したいと思っています。

いつも社員に言っていることがあります。
「この会社がいつもでもあると思うな。 万が一ここが潰れても、どこにでもいける力をつけなさい」と。

みなさんへの答えになったでしょうか?

2006年05月16日(火)更新

社員の退職願いに接して

古参の社員が退職願いを出してきた。

辞めて欲しくはなかったので、そのための提案を出してみたが、本人は受け入れなかった。

会社が新しい方向へ向かおうとするときに、どうしても社員は抵抗を感じる。

そういう場合、なぜこういう方向に行くのかをとことん話してわかってもらうしかない。
時には実際に動いてもらって体験してもらうこともある。

しかしそれでもお互いの道を違えないといけないときもある。

社長の仕事は、お互いの道が違うのを痛みを感じながらも受け入れつつ、それでも会社の立場と方向を明確にした上で、どこまでも誠実に対応することだと思っている。

だがいくら体験してもやはりつらい。

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