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2008年11月27日(木)更新

CSRは競争力アピールの道具?

<質問>
最近、CSR(企業の社会的責任)が注目されています。
テレビでも、大企業がCSRを意識したCMを流しています。
そこで、質問です。
CSRは企業の競争力をつけるのに役立つと思いますか。
そもそもCSRは金儲けを目的とした「偽善」だと思うことはありませんか。
(明治大学商学部 倉持健さん)





そもそもCSRとは何なのでしょうか?
(社)経済同友会が2003年3月に発刊した「「市場の進化」と社会的責任経営」にはCSRについて、我が国におけるCSRについての典型的な考え方として

1.CSRとは、社会に経済的価値を提供することである。
2.CSRとは、利益を社会に還元し、社会に貢献することである。
3.CSRとは、企業不祥事を防ぐための取り組みである。

と挙げ、
1は企業のもつ経済的責任を主(社会的責任は従)と考え、2はコスト、フィランソロピー、3は法令順守と考えていますが、いずれもCSRではないとしています。



同書ではCSRの本質を以下のように定義しています。


1.CSRは企業と社会との持続的な相乗発展に資する
CSRは、社会の持続可能な発展とともに、企業の持続的な価値創造や競争力向上にも結び付く。その意味で、企業活動の経済的側面と社会・人間的側面は「主」「従」の関係ではなく両者は一体のものとして考えられている。

2.CSRは事業の中核に位置付けるべき「投資」である
CSRは事業の中核に位置付けるべき取り組みであり、企業の持続的発展に向けた「投資」である

3.CSRは自主的な取り組みである
CSRは、コンプライアンス(法令・倫理等遵守)以上の自主的な取り組みである。



考えるに平たく言うと、CSRとは、企業がエンドユーザーを視野に入れてどのような価値を提供し、そして受け入れられるかという一連の諸活動だと思います。


発明家の藤村靖之氏は、「潜在的な強い欲求のところに感動的な商品をぶつけていく」ことが発明の基本だと言われています。 そしてその中には単に商品だけでなく、企業として顧客に商品をどう届けるのかという「売り方」(組織の仕組み)も含まれています。
この考え方がまさにCSRの中核的な考え方ではないでしょうか?

だとすればCSRは、企業の競争力の源泉そのものと言えるでしょう。



ですが実際はこれらの活動を行うことは難しい。
「顧客の立場で立って」といいながら、実はこちら(企業側)の都合で、ということはよくあります。このことは企業の大小は関係ありません。


私たちは経営理念の中で「お客さまへの約束」と「社員への約束」を定めています。
理念が単にお題目にならないよう、自社の競争力の源泉について明確に意識しながら具体的な仕組みを作っていくこと、そのための努力を日々行っていくことが経営陣の責務だと思っています。

2008年11月26日(水)更新

ゴールドラット氏の新刊「ザ・チョイス」

ゴールドラット氏の待望の新刊が出ました。 題名は「ザ・チョイス

「ザ・ゴール」と同様、TOCについて小説仕立てになっています。
小説仕立てだから平易でわかりやすい・・・はずですが、読んだ感想は、今まで邦訳で出た氏の書物の中で一番難しい。

なぜなのか?



・ものごとは、そもそもシンプルである。
・どんな対立でも解消することができること


書かれていることは至って常識的なことだ。しかしこれらのことを実践していくには個人のパラダイムシフトが必要です。
それは今までの生き方、ものの考え方を根本的に問われることでもある。


だからこそとても難しい。


この書物にはTOCのすべてのエッセンスが含まれています。 だからこの一冊でTOCのエッセンスは頭では理解できるでしょう。
でも100%実践するとなると、大きな挑戦となるでしょう。


何度も何度も読み返してみる価値のある本だと思います。



「ザ・チョイス」 エリアフ・ゴールドラット著




ちなみにゴールドラット氏が緊急来日されるそうです。
=>「エリヤフ・ゴールドラット博士 緊急来日セミナー


50万円はちと高いか安いかは本人の考え方次第ですが・・・(汗)

2008年11月18日(火)更新

設立50周年記念行事

仕入先・協力企業のみなさまをお招きして、50周年記念行事を行いました。

工場見学をしていただいたあと、JR尼崎駅前のホテル「ホップイン」アミングにて株式会社OYM・大山先生の講演会へ・・・・・


50周年記念行事



テーマは「経営革新の進めかた」

景気停滞で、特に製造業の落ち込みがある中、タイムリーなテーマでした。



先生のお話の中で、「誰にも負けない努力をして、毎日結果の反省をしよう!」

この言葉が私は一番好きです。