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2010年04月30日(金)更新

自己主張の強い本屋さん

昨日の休日は天気もよかったので、街中をぶらぶらしていると、とある小さな本屋を見つけました。


その本屋さん、中に入ってみると、ちょっと違うんです。


何が違うかというと、別に専門書ばかりとか、希少価値本が置いてあるとか、そういうの
ではなく、
たとえばトルストイの「イワンのばか」とか、吉野源三郎の「君たちはどう生きるか」が表紙をこちらに向けてしっかりこちらを見てる。

あと「モーリー先生との火曜日」とか。


コミックも「宇宙兄弟」ではなく昔読んでた「プラテネス」がしっかり表紙をこちらに向けている(嬉)

小さい本屋なのでスペースのことを考えたら、もっと売れ筋を置いた方が良いのに、まるで「ワシらを読んでみい」と挑戦状をつきつけられてるような感じ(笑)


最近の本屋さんも大量出版・大量消費と大型書店化の影響なのか、どこに行っても同じようなスペース、同じような雑誌や新刊本、売れ筋商品ばかりなのだけど、こういうオーナーの自己主張の強い本屋さんって見かけなくなったように思います。

トルストイが表紙を向けて並んでいるのも地元の学生さん向けなんでしょうね。
その町の息吹が感じられるようで、春光の中、嬉しかったです。


電子書籍の脅威とかで出版業界もたいへんらしいけど、こういう自己主張の強い本屋さんは訪ねがいがあって、とても素敵な気がしました。



 
はなみずき