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2009年09月10日(木)更新

「経営書」について

<質問>------------------------------

経営学部の学生として、経営に関して勉強になる本を読みたいと
思っているのですが、本屋には同じようなタイトルの本が並んでいる
だけで、なかなか「これ!」という本が見つけられません。

何かお勧めの本はありますか?

               (青山学院大学経営学部 鈴木麻利子さん)
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私の場合、見た目「左脳」人間なので時々「先生みたいですね」と言われたりもしますが、実は「右脳・感覚」人間なので、本は自分の皮膚感覚にあったものを選んでいます。


なので最初の数ページ読んでみて、しっくりこないものは買っても、積読(つんどく)だけです。
(そういうのが溜まっていくと周期的に必ず自己嫌悪に陥ります(泣))

逆に読んでみてしっくりくるものは、とことん読んでしまいます。



弊社では製造部門にTOC(制約理論)を取り入れていますが、「なぜTOCに取り組まれているんですか?」という質問を受けたりします。

答えは「生産管理とか、生産統制とか、そんな基本的な言葉も知らない時にTOCの本を読んで、「これええやん」と思った。」ことです。
あの時はあの天下の「トヨタ生産方式」も知りませんでした(汗)


以来、何の相性が良いのか、ずっと追っかけをしており、今はトレーナー資格まで取得してしまった次第です。



あっ、こういう答えじゃ参考にならないですよねm(_ _)m

経営学の本と言えば、ドラッカーとかミンツバーグとかいろいろあり、学生さんなら一応は読んでおいた方が良いのだろうけど、私には奥深すぎます。


特にドラッカーはちょっとした言葉に深い意味があり、それが数多い著作の中に散りばめられているので、まったく油断も隙もない本です。
(私にとっては、読むときは相当数のエネルギーが要ります)


なので、お勧めは経営者自身が書いた著作か、ちゃんと企業を取材されて書かれているもので、ご自分で「しっくり」くる本。

私の場合は、今まで読んだ中で心に残っている本でお勧めは、この2冊です。

吉野家 安部修仁 逆境の経営学  (戸田 顕司著)
・デルの革命 - 「ダイレクト」戦略で産業を変える (マイケル・デル著)


特に「逆境の経営学」はマズローの欲求段階説を企業そのものに当てはめる考え方は、とても気に入っています。


ちなみに最近は京セラ・稲盛和夫の本を読んで、学ばせて頂いています。
現存されている経営の諸先輩の中で、「経営哲学」+「経営の実学」まで詳しく書かれている本はないですから。
とても尊敬しています。