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2009年04月03日(金)更新

「心の整理のつけかた」について

<質問>──────────────────

 人生の岐路においてひとつの道を決断したとき、どのような思いで
 下したのでしょうか。

      (岡崎塾4期生・東京大学経済学部3年 嘉信由紀さん)

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私が社長を継いだのは8年前(継いだ当時と会社も随分変わりましたので、もう10年くらいやってる気がしますが・・・)、当時は会社を継ぐ気はさらさらなく、どっぷりとサラリーマンをしていました。


9年前に先代から突然、「お前、会社を継げ」と言われ、まさに青天の霹靂。
こちらはそのつもりもないし、性格的にも社長に向いているとも思わなかったし、当時起業家向けの適性検査があったのでそれを受けて「どうだ!、社長なんて向いてないだろう。」と言うてました。


当時の取締役の方々も巻き込んで、まぁ何だかんだとありましたが、引き継いで現在に至っています。

最終的には、先代の父が好きだったし、喜ぶ顔がみたかったんだと思います。
今だから言えることかもしれませんが、自分の意に一見沿わないと思われることでも自分にとって何が大事か、なぜそれが必要なのかを考えて受け止めていくことが決断の時には必要なのでしょう。



ちなみにTOC(制約理論)の思考プロセスでは、そういった個人のジレンマを解決するには有効な手段です。


例えば先ほどの私の例で言えば、サラリーマンを続けることも、会社を継ぐことも「幸せな人生を生きる」という意味では共通の目的です。

片方は、「幸せな人生を送る」ためには「サラリーマンとして自分の能力を発揮する」
そのためには「会社を引き継がない」

方や「幸せな人生を送る」ためには、「親孝行する」
そのためには「会社を継ぐ」


図式的に表わすと、下図のような形になり、「会社を継ぐ」VS「会社を継がない」という対立関係になります。 
また数学的に言えば、それぞれの項目の関係( 〇〇するためには△△しなければならない)は必要条件の関係にあたります。


対立解消図


この対立関係をどう解消すれば良いのか・・・・・・
TOCでは、それぞれの必要条件が成り立っている前提、なぜ「〇〇するためには△△しなければならない」のかを問い詰めていきます。
トヨタのなぜなぜ5回を行うことに似ているかもしれません。


そうして導き出した前提条件から、決断を促すような解決策を生み出すことができます。
今知っていれば、心の整理の仕方ももう少し楽になったかもしれませんね。



ちなみに、現在は会社を継いで良かったと思っていますし、何よりも一緒に働いてくれる社員さんが大好きです。




(お知らせ)
4月21日にゴールドラット・スクール主催でTOCの一日セミナーが行われます。
TOCを広く知ってもらおうという目的で、毎月定例で行われます。(先ほどの思考プロセスもあります。)
今月は21日(火)に福岡で開催します。 事例を中心に説明しますので、TOC初心者の方にも興味が持てる内容です。

ご興味のある方はどうぞ。

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「不況に負けない会社の仕組み」
~何を変えるのか、何に変えるのか、どのように変化を起こすのか~

開催日時:4月21日
開催場所:深見ビルD会議室 〒812-0011 福岡県博多区博多駅前4-14-1
参加費用:1000円
対象者:経営者、管理職、コンサルタント、大学関係者、など

内容:
セッション1 プロジェクト管理
セッション2 生産管理 製造業(生産財)
セッション3 生産管理 製造業(消費財) 卸売業 小売業
セッション4 管理能力 意志決定

詳しくはこちらへ=>http://www.juntos.co.jp/consulting/seminar20090421.html

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