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株式会社サワダ製作所 代表取締役 澤田 浩一 の日記です
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2007年06月14日(木)更新
「企業の過剰な利益追求」をどう考えるか~TOC的一考察~
<質問>
企業が利益を追求することは当然と思いますが、昨今起きている企業不祥事を見ていると、利益を過度に、あるいは容易に求める体質に原因があるように感じています。
みなさまは、企業の過剰な利益追求について、どう思われますか。
(明治大学商学部 名越蔵人さん)
不祥事、と呼ばれるものには次の二つに分けられると思います。
・過失による不祥事
・故意による不祥事
故意による不祥事は脱法行為そのものですから、この場合議論から外しましょう。
では過失による不祥事はどうして起るのでしょうか。
それは利益を過剰に追求する「体質」にあるのでしょうか?
企業が利益を求めるのは当然だと私も思います。
では企業が利益を求めるのはなぜでしょう?
企業のトップは自身が属する組織について、どうすればうまく運営できるかに日々身を砕いています。
うまく運営するためには、利益が必要です。 また利益は売上げからコストを差し引いたものですから、利益を出すためにはコストを切り下げなければなりません。
「うまく運営するためには利益を出さなければならない、利益を出すためにはコストを切り下げなければならない」
図式化すると
うまく経営する <- 利益を出す <- コストを切り下げる
一方、うまく経営するためには、お客さんの満足度を高め満たす必要がありますから、そのためにコストを切り下げず、十分コストを掛けなければなりません。
うまく経営する <- 顧客満足度を高める <- コストを切り下げない
さて、ここで二つの対立する関係が出てきました。
「コストを切り下げる」VS「コストを切り下げない」です。
当たり前の話ですが、企業のトップは絶えず対立したこの二つを解消する課題に曝されています。
コストを切り下げることを追究しすぎると、品質・サービスが落ち、不祥事に繋がるリスクがあります。
なぜなら「利益を出す」と「コストを切り下げる」の間には次のような前提条件があるからです。
例えば、
売上が伸びない、
過剰な価格競争に業界が絶えず曝されている、
株主から配当増額の強い要求がある、
など。
このようなプレッシャーの下ではどうしてもコストを切り下げて無茶をする、ということにもあるかもしれません。
また一方、コストを掛けすぎると利益が出ず、キャッシュフローが危険に曝されるリスクがあります。
この二つの対立を解消する手立てはあるのでしょうか?
ゴールドラット氏が提唱するTOC(制約理論)では、企業の目的(ゴール)はスループットを最大化すること、だと述べています。
(スループットとは売上高から真の変動費を差し引いたものですが、この場合、「利益」と同義にしておきます。)
また彼はスループットを最大化するためには、そのための障害となっているもの(制約と言います)がどこにあるかを見つければならない、と述べています。
需要が充分にある場合、制約は企業組織の内部にあります。
具体的には
・売上を増やす機会は十分あるのに生産が追いつかず、納期遅れを多く発生している、
・モデルチェンジのスピードが速く、売れ筋商品の供給がうまくいかず、死在品を多く抱えてしまう、
などです。
逆に需要よりも企業が財やサービスを産み出す能力が上回っている場合、制約は市場にあります。
この場合、顧客満足度をいかに高めるか、に注力しなければなりません。
スループットを最大化するために、制約がどこにあり、そのためにどうするかを日々決定する、これがトップの責任です。
そのことを外してしまうと、過度にどちらかに傾き、不祥事に繋がるのではないでしょうか。
企業が利益を追求することは当然と思いますが、昨今起きている企業不祥事を見ていると、利益を過度に、あるいは容易に求める体質に原因があるように感じています。
みなさまは、企業の過剰な利益追求について、どう思われますか。
(明治大学商学部 名越蔵人さん)
不祥事、と呼ばれるものには次の二つに分けられると思います。
・過失による不祥事
・故意による不祥事
故意による不祥事は脱法行為そのものですから、この場合議論から外しましょう。
では過失による不祥事はどうして起るのでしょうか。
それは利益を過剰に追求する「体質」にあるのでしょうか?
企業が利益を求めるのは当然だと私も思います。
では企業が利益を求めるのはなぜでしょう?
企業のトップは自身が属する組織について、どうすればうまく運営できるかに日々身を砕いています。
うまく運営するためには、利益が必要です。 また利益は売上げからコストを差し引いたものですから、利益を出すためにはコストを切り下げなければなりません。
「うまく運営するためには利益を出さなければならない、利益を出すためにはコストを切り下げなければならない」
図式化すると
うまく経営する <- 利益を出す <- コストを切り下げる
一方、うまく経営するためには、お客さんの満足度を高め満たす必要がありますから、そのためにコストを切り下げず、十分コストを掛けなければなりません。
うまく経営する <- 顧客満足度を高める <- コストを切り下げない
さて、ここで二つの対立する関係が出てきました。
「コストを切り下げる」VS「コストを切り下げない」です。
当たり前の話ですが、企業のトップは絶えず対立したこの二つを解消する課題に曝されています。
コストを切り下げることを追究しすぎると、品質・サービスが落ち、不祥事に繋がるリスクがあります。
なぜなら「利益を出す」と「コストを切り下げる」の間には次のような前提条件があるからです。
例えば、
売上が伸びない、
過剰な価格競争に業界が絶えず曝されている、
株主から配当増額の強い要求がある、
など。
このようなプレッシャーの下ではどうしてもコストを切り下げて無茶をする、ということにもあるかもしれません。
また一方、コストを掛けすぎると利益が出ず、キャッシュフローが危険に曝されるリスクがあります。
この二つの対立を解消する手立てはあるのでしょうか?
ゴールドラット氏が提唱するTOC(制約理論)では、企業の目的(ゴール)はスループットを最大化すること、だと述べています。
(スループットとは売上高から真の変動費を差し引いたものですが、この場合、「利益」と同義にしておきます。)
また彼はスループットを最大化するためには、そのための障害となっているもの(制約と言います)がどこにあるかを見つければならない、と述べています。
需要が充分にある場合、制約は企業組織の内部にあります。
具体的には
・売上を増やす機会は十分あるのに生産が追いつかず、納期遅れを多く発生している、
・モデルチェンジのスピードが速く、売れ筋商品の供給がうまくいかず、死在品を多く抱えてしまう、
などです。
逆に需要よりも企業が財やサービスを産み出す能力が上回っている場合、制約は市場にあります。
この場合、顧客満足度をいかに高めるか、に注力しなければなりません。
スループットを最大化するために、制約がどこにあり、そのためにどうするかを日々決定する、これがトップの責任です。
そのことを外してしまうと、過度にどちらかに傾き、不祥事に繋がるのではないでしょうか。
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