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2006年05月10日(水)更新

先手必勝かそれとも顧客の反応を待つか

弊社の製品はボイラーやタンクに引っ付いていくので、お客さまは北は北海道から南は沖縄まで全国に渡っています。
また外洋船舶や、中国、東南アジアから中東などの海外プラントなど海外のお客さまにも使っていただいています。

地域的にはこのような広い商圏ですが、営業は現在4名で対応しています。
もちろん4名ではお客さまへの細かな対応は不可能ですので、地元の代理店に協力していただき、販売活動を行っています。


<質問>
商いをする上では、先手必勝かそれとも顧客の反応を待つか、どちらのスタイルが良しとさてれいるのでしょうか。 メリット・デメリットを含め教えて頂けると幸いです。
(明治大学商学部 進藤昭寿さんより)


ご質問ですが、先手が 必勝 であるなら、当然、先手必勝です。 
必勝ですから、確実に儲かります。

ということで弊社もそうありたいのですが、なかなかそうはいきません。

ひとつは弊社は部品メーカーで、仕様がお客さまによって異なること、

また製品が生産財で、しかもボイラーのように高温・高圧の厳しい条件下で使われるため、実績がものをいう世界であること、

こういったことからなかなか先手必勝、ということが難しい、というのが正直な感想です。
お客さまの反応を見ながら、良い製品を提供していく、というスタイルでしょうか。

逆に先手必勝が有効な業態・業種もあるかと思います。
例えば業態が小売や卸、また企画を売りにされているところであれば、先手必勝は非常に有効な手法かもしれません。
製造業でも非常にイノベーティブな製品で急速に市場を押さえてしまうことができるのであれば、先手必勝でしょう。

市場をちゃんとセグメントとして(セグメンテーション)、お客さまを誰にするのか(ターゲティング)、そのお客さまに対してどのような製品・サービスを提供するのか(ポジショニング)を決めた上で、自社のリソースを見極めながら先手を打つか、お客さまの反応を待つのか、という検討をすべきだと思います。

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